ライター活動を始めて7年目、年収が600万円台を突破。その理由とは!?

2002年の夏、新聞配達のアルバイトを卒業した僕は、ライターとして一本立ちしたつもりだった。アパートを借りると、仕事部屋と住居ゾーンをわけて、原稿に集中できる環境を整えた。しかし、仕事はさほどなかった。

僕のなかで誤算があった。新聞配達のアルバイトをやめるように、背中を押してくれたMさんがマガジンハウスを退社して、他の出版社に移ってしまったからだ。頼りにしていたMさんがいなくなり、『Tarzan』から特集ページの依頼がなくなった。実力不足のライターを喜んで使ってくれる編集者はいなかったのだ。

それでも、11月になると駅伝関連の仕事が忙しくなる。今ほど多くの仕事をこなしていたわけではないが、当時の僕の執筆スピードでは一杯いっぱいだった。

そんなとき思い知らされたのが、フリーライターは孤独 ということだ。仕事時間が決まっているわけではなく、出社する必要もない。嫌な上司がいないかわりに、誰も管理してくれる人はおらず、同僚もいない。ひとり暮らしのライターは話す相手がいないのだ。

個人差の問題もあるかもしれないが、高校までは7人家族(両親+3人兄弟+祖父母)で、大学は陸上部の寮、新聞配達は住み込みと、賑やかな生活を送ってきた僕には寂しすぎた。

スポーツライターに集中できる〝自由〟を手に入れたはずなのに、世の中からポツンと取り残されて、原稿の締め切りに追われる生活は、精神的につらかった。

そして収入的にも厳しい現実が待っていた。

新聞配達をやめた大卒3年目の2002年(25歳)のライター年収は218万円。その翌年の2003年(26歳)は308万円だった。

冷静に考えると、年収200~300万円でひとり暮らしをするのは結構ギリギリだ。孤独にさいなまされたこと、金銭的に厳しかったこともあり、ひとり暮らしを1年で切り上げることになる。

2003年夏、僕はキッチン、お風呂、トイレなどが共有のシェアハウスに移った。5.5.畳の部屋は5万2000円だった。

その後は少しずつ収入が上がっていくわけだが、ここで大学卒業後の「ライター年収」を明かしたい。

1999年(22歳) 0円

2000年(23歳)2.4万円

2001年(24歳)24.6万円

2002年(25歳)218万円

2003年(26歳)308万円

2004年(27歳)398万円

2005年(28歳)612万円

2005年に年収が大幅アップしているが、前年から自分の「特技」を生かせる仕事が舞い込んできたからだ。『Tarzan』のタイアップ企画で、読者ランナーと一緒にマウイマラソンを走り、その3か月後には、ホノルルマラソンを走った。

以来、「陸上競技」だけでなく、「ランニング」というジャンルが自分の得意分野になった。その後は、『Tarzan』でも特集記事を頼まれるようになり、2005年以降は年収600万円前後で安定した。

ひとり暮らしだったこともあり、金銭的な余裕が出てきた。しかし、心のなかでは、これは違うな という思いが徐々に強くなっていった。

「酒井政人の思い出」の前回投稿はコチラ

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