イヤホンランナーが認識すべき危険と迷惑

おしゃれなウエアに身を包んだ女性が、イヤホンで音楽を聴きながら颯爽と駆け抜けていく──。テレビCMなどでも見かけたことのあるシーンだろう。実際にこんな感じのランナーが増えている。

株式会社アールビーズの『ランナー世論調査2016』によると、「トレーニングでの走行時に音楽を聴きますか?」という質問に、約21%が「毎回聴く」、約18%が「時々聴く」と回答。40%以上のランナーが音楽を聴きながら走っているのだ(「全く聴かない」は約52%)。

本番の「レース走行時に音楽を聴きますか?」という質問になると、「毎回聴く」が約31%にUP。「全く聴かない」は約43%しかいなかった。

振り返ってみると“イヤホンランナー”が目立つようになったのは、iPodが登場した2001年以降だ。CDやMDと比べて飛躍的にコンパクトとなり、衝撃時の音飛びもない。イヤホンの色がホワイトだったことも視覚的にインパクト十分だった。

純粋に走りながら音楽を楽しみたいという人だけでなく、おしゃれアイテムとして、ファッションの一部として取り入れた人も少なくなかった。携帯ミュージックがランニング人気を後押しすると同時に、新たなビジネスマーケットになっていった。

現在ではスッカリお馴染みとなったイヤホンランナーだが、では、それは手放しでほめられる傾向、存在なのだろうか?

筆者は音楽を聴きながら走ったことは何度かあるものの、すぐにやめてしまった。というのは、すぐに飽きてしまったことと、イヤホンが腕振りの邪魔にならないようにうまくセッティングするのが面倒だったからだ。

とはいえ、音楽を聴きながらのランニングに魅力を感じていないわけではない。好きな曲がかかると気持ちは上がるし、走り慣れた道のりも、流れてくる曲でと違うように感じるからだ。イヤホンをつけない場合でも、大会などで爆風スランプの『Runner』や映画『ロッキー』のテーマソングなどが流れると、「がんばるぞ!」という気持ちが湧いてくる。

それでも筆者はランニング時のイヤホン使用には反対したい。なぜかというと、純粋に「危険」だということと、イヤホンランナーは他のランナーにとって非常にやっかいな存在だからだ。

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