大迫傑、川内優輝、佐藤悠基 福岡の街を沸かせたランナーたちの裏舞台

今年の福岡国際マラソンは非常におもしろかった。自費(1泊2日で2万円の格安ツアー)で出かけたため、『THE PAGE』に記事を書いても〝赤字〟だったが、行って良かったと思えるものがあった。そこでテレビでは映らなかった部分。福岡を沸かせたランナーたちの裏舞台をお教えしたい。

まずは日本歴代5位となる2時間7分19秒の3位でフィニッシュした大迫傑(Nike ORPJT)について。レース後は記者会見(7分ほど)を行うと、ドーピングコントロール室へ。移動中には、「川内さんと神野のタイムはどうでした?」と記者に逆質問。日本人2位と3位が誰だったのかも気にしていた。

ドーピングコントロール室に入る前には、ファンからのサイン攻めに対応。ドーピングコントロール室にいる間も記者やファンは、その場から離れずに大迫が出てくるのを待っていた。その間、新聞記者の方々は近くにいた大迫の家族に話を聞いている。

ドーピング検査を済ませた大迫は、集まっていたメディアに向けて囲み取材(5分ほど)を実施。その後はまたしてもファンサービス。近くにいた家族のもとには行かず、サインや写真撮影をクールにこなしていた。

偶然、京都で行きつけにしていたお店でアルバイトしていた女の子に会った。彼女は大迫の熱烈なファンで、本人を間近にして、「やばい、やばい。大迫さん、やばい!」と泣きそうなくらいに喜んでいた。〝大迫人気〟の凄さを実感したと同時に、彼のファンへの気遣いに、さすがプロランナーだと感心させられた。

その頃、大迫を囲む人だかりから70mほど離れた場所にも多くの人が集まっていた。その中心にいたのが川内優輝(埼玉県庁)だ。今回は2時間10分53秒の9位と不本意な結果に終わり、レース後は、「スピードがなかったですね」と足早にミックスゾーンを通過していった。本人はかなり悔しい気持ちを持っていたはずだが、ファンには〝神対応〟を見せている。公務員ランナーは1時間以上もサインや写真撮影に応じていたのだ。川内のファン対応も立派だと思った。

レース中盤まで余裕そうに走っていた佐藤悠基(日清食品グループ)は35kmで途中棄権した。佐藤の動向を気にしていた方も多いと思うが、今回は脚にトラブルを抱えており、本人は「15kmくらいまでトップ集団についていき、その後はペースを落としてまとめるようなレースをしたいですね」と話していた。今回はタイムを狙うというより、新たな〝経験〟を積むというスタンスだったようだ。35km地点に1時間46分45秒で到達したことを考えると、かなり手応えのあったレースになったのではないだろうか。

次のビッグレースは2月25日の東京マラソン。佐藤と神野大地(コニカミノルタ)は出場したい考えを持っており、設楽悠太(Honda)ら有力選手の参戦もあるだろう。東京でもファンがワクワクするような熱いレースを期待したい。