注目を集めた大迫傑と神野大地、福岡国際マラソンで明暗をわけたもの

昔のことはわからないが、2000年以降で福岡国際マラソンのスタート・ゴールとなる平和台陸上競技場に最も多くの観衆が詰めかけたのは間違いない。特に今年は若いファンが多く、彼女たちの熱視線を集めていたのが、大迫傑(Nike ORPJT)と神野大地(コニカミノルタ)だ。

大迫は今回が二度目のマラソンで初の国内レース。箱根駅伝5区で爆走して、「山の神」と呼ばれた神野は初マラソンだった。ふたりは〝東京五輪の星〟ともいえる存在だが、福岡では明暗をわけた。大迫は日本歴代5位となる2時間7分19秒の3位でフィニッシュしたものの、「2時間8分59秒」を目標にしていた神野は2時間12分50秒の13位でレースを終えたからだ。

振り返ると、ふたりは今年2月5日の丸亀国際ハーフマラソンで激突している。神野が1時間1分04秒(日本歴代9位タイ)で日本人トップに輝き、大迫は9秒遅れた。この時点では「スピード」が武器の大迫よりも、「粘り強さ」が持ち味である神野の方がマラソンの適正があるかと思われた。

しかし、大迫はマラソンにしっかりとアジャストさせてきた。世界屈指のメジャーレースであるボストン(4月)で堂々の3位に食い込み、2時間10分28秒をマーク。日本選手権で連覇を果たした1万mは参加標準記録に届かず、ロンドン世界選手権を逃すも、その後は順調にマラソントレーニングを積んできた。

昨季は順調だった神野は男子マラソンのニュージーランド合宿で右アキレス腱を痛めた影響で今季は出遅れた。復帰後はチームのマラソン練習を軸に、オリジナルのメニューも積極的に取り入れた。2時間8分台で走るには、従来の練習メニューでは足りないと感じていたからだ。夏合宿では自らの提案で70km走を実施。個人契約しているトレーナーと〝マラソン仕様〟のフィジカルトレーニングもこなしてきた。

そんなふたりが福岡国際マラソンで再戦した。

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