8月4日開幕の「ロンドン世界陸上」、ボルトのラストランを見逃すな!

3年目ライターのMATSUです。今年は陸上ファンにとって待ちわびた〝あの〟大会が開催される年ですね。2年に1度開かれるビッグイベント……。そう、「世界陸上」です。今回は、来月ロンドンで開催される世界陸上についての思い出や、僕なりの見どころを書き連ねていきます。

世界陸上との出会い

思えば、僕が陸上競技と出会ったのは2003年の8月。パリで行われていた世界陸上の男子200mで、銅メダルを獲得した末續慎吾選手の走りを録画ビデオで観たことがキッカケでした。当時野球少年(小学6年生)だった僕は、ここで初めて陸上競技の魅力に取りつかれ、「末續すげぇー!」とシンプルに感動したものです。

この2003年パリ大会は末續選手の快挙だけでなく、様々な話題に富んだ大会でもありました。例えば……

・当時圧倒的強さを誇っていた男子100mのモーリス・グリーン(米国)が負傷の影響で準決勝敗退
・男子100m2次予選でのフライング抗議事件(米国のジョン・ドラモンドが永久追放)
・現在も活躍する男子長距離界の2大レジェンド、エリュード・キプチョゲ(ケニア)とケネニサ・ベケレ(エチオピア)が世界デビュー。キプチョゲが5000m、ベケレが10000mでそれぞれ金メダルを獲得した。
・女子100m、200mの2冠を達成したケリー・ホワイト(米国)が禁止薬物使用で金メダル剥奪。
・女子マラソンで日本勢が2位~4位までを独占。

この大会は録画したビデオを何十回も観ていたので、まるで昨日のことのように鮮明に記憶されています。それ以降の大会も欠かさずに観ていましたが、間違いなく今までで1番印象的な大会でした。

世界陸上の魅力

一般的に「世界陸上」と聞いて思い浮かべるのは、TBSのテレビ放送、大会テーマソングの「All my treasures」でしょうか(笑)。TBSが世界陸上のテレビ放送を開始したのは1997年。メインキャスターの織田裕二さん、中井美穂さんの名コンビは当時から変わらずに起用され続け、なんと今回で丸20年を迎えます。この2人の進行はTBSによる世界陸上の名物にもなり、そこがひとつの魅力でもあります。

また、なかなか日本ではテレビ中継されない陸上競技ですが、世界陸上だけは大部分を放送してくれます(再放送、ダイジェスト含む)。陸上に詳しくない人が興味を持つきっかけにもなるので、これは非常にありがたいことです。

さらに大会の魅力を挙げるとすれば、シンプルに「世界一速く走る」「世界一高く跳ぶ」「世界一遠くに飛ばす」選手が集まる大会だということでしょう。100m競走、走高跳、走幅跳などは、ほとんどの人が体育の授業で測定したことがありますよね。世界陸上は、これらの種目の世界チャンピオンが決まる大会でもあるのです。陸上競技は球技と違ってルールがとてもシンプルなので、テレビ越しでも、選手のすごさがダイレクトに伝わると思います。100mの9秒台、走高跳で2m30を越えるような身体能力は、見ていて爽快ですよ!

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ロンドン大会はボルトのラストランに注目!

さて、話を今大会に移します。今年のロンドン大会の見どころは、何といってもウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)のラストランでしょう。2008年の北京五輪から数々の金メダル獲得、世界記録樹立を達成してきたレジェンドですが、今大会をもってスパイクを脱ぐと宣言しています。

今大会の個人種目は100mだけに専念するようですが、今季のシーズンベストは9秒95(世界ランク7位タイ/7月24日現在)。全盛期(自己記録:9秒58)とは比べ物にならないですが、世界大会へのピーキング能力はこれまでの大会で実証済み。今回も優勝候補筆頭に挙げられています。果たして有終の美を飾ることができるのか――。

日本勢では、競歩種目に注目です。昨年のリオ五輪では、男子50㎞で荒井広宙選手が銅メダル、男子20㎞で松永大介選手が7位入賞を達成。前回の北京大会でも男子50㎞で谷井孝行選手が銅メダルを獲得しており、もはや競歩は日本のお家芸と化しています。今、日本陸上界で最もメダルに近い種目と言われており、あわよくば2011年の男子ハンマー投・室伏広治さん以来となる金メダル獲得も狙ってほしいところです。

その他は男子4×100mリレーにもメダルの期待がかかります。リオ五輪での銀メダル獲得は日本中にフィーバーを巻き起こしましたが、今年も注目種目のひとつ。メンバーの入れ替えがありましたが、期待の若手、サニブラウン・アブデル・ハキーム選手、多田修平選手が入るなど、より走力を増した4人の〝侍〟に期待です。

競歩種目と4×100mリレー決勝は、いずれも日本時間の8月13日(リレーは早朝5時50分、競歩種目は夕方~夜)。前回はメダル1、入賞2と、21世紀に入ってからの最低成績に終わった日本ですが、今大会は2020年に向けて巻き返しを図ってほしいところです。8月4日、様々なドラマが展開される〝夢の祭典〟がいよいよ開幕します。

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●MATSU 1991年生まれ、東京都出身。スポーツ専門誌の編集部でアルバイトをしながら、スポーツライターの道を模索中。中学・高校は陸上部で5000mの自己ベストは15分43秒67。大学はラクロス部。