高校野球の過剰報道とメディアの責任

数日にわたり、「高校野球の報道」についてのツイートをしてきました。私が以前から感じていたことを素直に表現したわけですが、問題提起したのには、もうひとつの理由があります。それは、某メディアに「高校野球は過剰報道だ」という記事を書いたところ、掲載が見送りになったからです。

その理由は「当編集部の考え方と非常に大きなかい離がありますので、今回は他の媒体様などでの掲載をご検討いただけないでしょうか」とのことでした。日本は「表現の自由」が認められているにもかかわらず、掲載できない場合もあることを知りました。

編集部にはそれぞれの考え方があるので、掲載が見送られたことについては、「残念」としかいいようがありません。その編集部が悪いとも思いません。もし掲載していたら、記事のせいでご迷惑をかけた可能性もあるからです。

しかし、高校野球についての「ネガティブな記事」は、メディアにおいてタブーになっているのでは、という気持ちが強くなったのも事実です。夏の甲子園は朝日新聞が主催し、毎日新聞が後援をしています。両新聞社とその関連メディアが、今回のような問題点を指摘することは絶対にありません。

他の大手メディアも、高校野球の問題点を積極的に報道することはありません。特に関係のない中堅メディアも、波風を立たせたくないのか、私の記事が掲載見送りになったように、および腰です。日本のスポーツジャーナリズムはどうなっているのでしょうか?

そこで、ツイッターで「アンケート」をとるなど、独自で調査をしました。その結果は驚くものでした。「高校スポーツの報道はこのままがいい」という方が過半数を占めたのです。多くの高校野球ファンがいることは知っていましたが、「歪んだ報道」に疑問を抱かない人がこれほど多いとは思っていませんでした。

そこで某メディアで掲載が見送られた記事をブログに掲載することにします。賛同していただける方は、記事のシェアをお願いします。

『スポーツ報道に求められる〝フェアプレイ〟 なぜ「高校野球」だけが大きく取り上げられるのか? 』

反対意見のある方は、自身のブログなどで、「高校野球報道の正当性」について論理的に説明していただければ幸いです。

私自身もスポーツライターを志すまで、「高校野球の報道」について、何の疑問も持っていませんでした。甲子園の大ファンで、特に小中学校はテレビの前にかじりついていました。しかし、スポーツライターとして活動しているうちに、多くの疑問を感じるようになりました。

「甲子園」を含めて、高校生の部活動は「教育の一環」です。公共放送であるNHKはもちろん、大手メディアは公共性を問われるにも関わらず、明らかに偏った報道スタイルを続けてきました。地区予選1回戦の記事を掲載する理由は何ですか? そこにどんな価値があるのでしょうか?

「夏の甲子園」は誰のための舞台でしょうか? 高野連が「非商業化」を掲げていることからもわかるように、ファンのためのものではありません。「アスリートファースト」という観点で考えても、現在の高校野球には、多くの問題点があると思います。

大手メディアが加盟している日本新聞協会の『新聞倫理要綱』には、「報道は正確かつ公正でなければならない」と記述されています。競技人口とパフォーマンスの高さはほぼ比例します。そういう意味でいうと、レベルの高さは、高校の野球部とサッカー部は同じぐらいです。それなのに、なぜ報道にこれだけの差がつくのでしょうか?

「木を見て森を見ず」という言葉があります。本物の高校野球ファンなら、もっと高校生の立場なって考えてほしいと思います。そして、大手メディアには〝フェアなスポーツ報道〟を期待せずにはいられません。

まもなく高校生にとっての夢舞台である「インターハイ」と「夏の甲子園」が始まります。出場する選手たちには、良い思い出をつくっていただきたいですし、高校時代の部活動が、その後の人生にとってプラスになることを祈りたいと思います。