箱根駅伝で新人ライターができていなかった「事前準備」

先日行われた箱根駅伝で取材のお手伝いをさせていただきました。私にとって2度目の「取材」の場です。前回書かせていただいた取材の難しさとはまた違うことを感じてきました。

プレスセンター。その言葉に私は憧れを持っていました。「いつか私もあそこに入りたい」と思っていた場所で1月3日の多くの時間を過ごすことになりました。

私が取材のお手伝いする学校が決まっていたので、12月10日のエントリー後に、その学校の選手たちの1年間の戦歴を全てノートに書き出しました。いつ、どんなレースに出て、どんな結果だったのか。書き出したことによって選手たちがどんな成長を遂げたのかなんとなくわかりました。

また様々な関連記事を読み、レース結果以外の情報収集をして、大事そうな部分はノートに書き留めておきました。前回取材のお手伝いをした時より準備はしっかりできていたはずです。

その色々書き込んだ大事なノートを抱えて、憧れの地・プレスセンターに足を踏み入れました。プレスセンターではテレビが何台かあり、テレビ中継を観ながら選手が大手町に戻ってくるのを待ちます。久々にテレビで中継を観る箱根駅伝です。

さて、当日私に与えられた役割は二つ。一つは出走した選手たちに「箱根駅伝はどうでしたか」と聞いてくること。もう一つは各区間のリザルトが出たら先輩ライターさんたちに配ること。

お分かりでしょうか。プレスセンターの中で私がやること、やれることがほぼありません。そこで周りをキョロキョロし、見様見真似で通過タイムをメモしてみたり、準備したノートを見返してイメージトレーニングをしながら過ごしました。

前置きが非常に長くなりましたが、後で振り返ってみるとこのプレスセンターでの過ごし方、大事でした。

私はレース後にある大学のレース内容を書いてみました。が、全然書けませんでした。書けなかった要因は私の未熟であることなど多々ありますが、中継を観ていた人なら知っている内容がほとんど間延びしたものになってしまったのです。

実際に書いてみてわかったのが、プレスセンターでの準備不足でした。「箱根駅伝はどうでしたか」を聞けばいいお手伝いでしたが、通過タイムや区間順位を頭に入れて、プラスの質問事項もまとめておくべきでした。そのような準備をしておけば「あの時どんな駆け引きが行われていたのか」と言ったような踏み込んだ質問ができましたし、テレビ中継で映らなかった部分を書けたと思います。

私が読者だったら、知りたいのは選手がどう思っているのかと、テレビで映らなかったところで何が起きていたのかの2点です。テレビで放送されていたことは別に読みたいと思いません。読み手のニーズを考えるのもライターとして必要なことだったと反省しました。

取材するって難しいですね。1度目よりも強く感じました。話を聞かせていただく身ですから、事前準備が大事だと思っていましたが、その大切さを「わかっているつもり」になっていただけでした。レースが始まる前の準備、レース中の準備。取材を経験してみて初めて、その両方の重さを知りました。

次に取材をさせてもらえる機会がいつになるかわかりませんが、成長した取材ができるのか、そして次回はどんな気づきがあるのか。今から楽しみです。

●SHIHO 1990年生まれ、愛知県出身。世間的には遅いスタートなのかもと思いつつ、夢を叶えるために会社員とスポーツライターの二足のわらじを履くことを決意して、邁進中。高校時代に陸上部に入るも、すぐに故障。スポーツでは学年3位になった高校1年の体力テストが人生のピーク。