新人ライターは取材パスがなくても毎週末観戦に費やす!?

先月こちらのブログで「特等席」を確保するために、朝7時から並ぶこともあると書かせていただきました。私がしてきたことは、早朝から「特等席」を確保することだけではありません。いくつかあるうちの一つ、「観戦に行くこと」について今回は書こうと思います。

私はシーズン中多いと毎週末、観戦に出かけます。もちろん現地に行っても、取材パスのない者は選手に直接取材ができるわけではありません。

私は会社員なので、日本選手権や日本インカレのように平日にも開催されるものはなんとか仕事の都合をつけて観戦に出向くわけです。そんな私に対して周りは、ただの趣味だと思っていますから「アホ」だの、「バカ」だの、散々な反応を示してきます。

でも、スポーツライターとしてのスタートラインにようやく立てた今思うのはこの観戦に行くことこそ、「種を蒔く」前の「土壌作り」だったと思うのです。

なぜ「土壌作り」だと感じたのか。理由は二つあります。まず一つ目。足しげく現地へ足を運びました。そうすることで全員ではありませんが、選手のルーティーンやクセなどが頭に入ってきます。

例を出せば、2018年の日本選手権で男子5000mの覇者となった服部弾馬選手(トーエネック)。あの時、服部選手はスタートラインに立った後、ほかの選手に背を向けて深呼吸をしました。普段、レース前にそんなことを服部選手はしません。その姿を見た時、これから何が始まるのかとワクワクし、その反面、4月に盲腸を患った後でしたから、調子がよくないのかと不安にも思ったことを今でも鮮明に覚えています。

選手たちのルーティーンやクセが記されたものでもあればいいのですが、その情報を手にするには現地に足を運んで、自分の中に積み重ねていくしかありません。

二つ目は感じたことを自分の言葉にする習慣ができたこと。本来でしたらレース展開も含めて、毎回文章として残すべきなのでしょう。しかし私は写真撮影も現地でしているため、写真の整理に追われている間に次の週末がやってくるなんてことはざらにあります。なので、思ったことを頭の中だけでもいいのでできる限り言葉にするように自分自身に課しました。

「ワクワクした」「楽しかった」「ドキドキした」「~な雰囲気だった」。こんな感想を持つことが私はとても多いです。でも、伝える側になるにはどうしてそう感じたのかをかみ砕かなくてはなりません。雰囲気を伝えるにも的確な表現をしなくてはなりません。

実際に投稿はしなくても、Twitterを使うこともあります。140字以内で情報やレースの状況を伝えるのには不要な分を極力そぎ落とさなくてはいけません。端的に伝える練習として活用しています。

始めてから1年と少し経ちますが、わかりやすい表現にたどり着けているとは思えません。まだまだ精進が必要です。

いつスポーツライターになるチャンスが巡ってくるかわかりません。チャンスが巡ってきたときに、土壌作りからしていたら間に合いません。私も手探りをしながら、自分なりに考えて行動してきました。やってきたことの方向性が正しかったのか、今の私にはわかりません。なるだけ色んなことを見て、感じるようにしていますが、すでに活躍をされている方たちからしたら「そんな見方では」と言われてしまうでしょう。

でも、スポーツライターになりたいとただ願うより、自分で考えて行動することはきっと無駄にはならないのではないかと私は思います。

来月にはいよいよ学生三大駅伝の幕開けとなる出雲駅伝が開催されます。出雲駅伝では三大駅伝で唯一、一般人も開会式を楽しめます(箱根駅伝は開会式自体がありません)。決戦を翌日に控え、選手たちがどんな表情でステージに立つのか。

現地に行かれる方は開会式にも足を運んでみてください。そして、前日入りされる方は早めに夕食のお店を確保しておくことをお勧めします。

●SHIHO 1990年生まれ、愛知県出身。世間的には遅いスタートなのかもと思いつつ、夢を叶えるために会社員とスポーツライターの二足のわらじを履くことを決意して、邁進中。高校時代に陸上部に入るも、すぐに故障。スポーツでは学年3位になった高校1年の体力テストが人生のピーク。