GGP大阪で好走した日本人スプリンターの現在地と期待すべき〝未来像〟

IAAF(国際陸連)が主催するワールドチャレンジのひとつであるセイコーゴールデングランプリ大阪で日本人スプリンターたちが喝采を浴びた。1週間前の世界リレー横浜では、期待を集めていた男子4×100mリレーが予選で「失格」。悔しさを噛みしめた4人が素晴らしいレースを見せた。

男子100mでは桐生祥秀(日本生命)が10秒01(+1.7)、小池祐貴(住友電工)が10秒04、山縣亮太(セイコー)が10秒11、多田修平(住友電工)が10秒12をマーク。1時間半後の男子4×100mリレーは世界リレーと同じオーダー(多田、山縣、小池、桐生)で臨み、小池から桐生にバトンが渡った瞬間、スタジアムは大歓声に沸いた。完勝した日本チームが刻んだタイムは38秒00。世界リレーの優勝タイム(38秒05)を上回った。

横浜でバトンをつなげることができなかった桐生と小池が大阪で〝主役〟になった。

桐生はジャスティン・ガトリン(米国)と終盤まで競り合い、0秒01差の2位。「腰が動くタイミングが少しズレた」と出遅れた感覚はあったというが、「焦らず、前半から後半は自分の思ったようなレースができたかなと思います」としっかり立て直した。

「今季はスタート時に自信を持って臨んでいるので、中盤からの自分の持ち味を生かすことだけを考えています。今季は初戦から競り合ってきて、ガトリンに勝てなかったのは悔しいですけど、自分の走りができたことは価値があるかなと思います」

桐生が最初に10秒01をマークした織田記念(13年)、9秒98の日本記録を樹立した日本インカレ(17年)は、圧勝ともいうべきレース。昨季までは競り合う展開になると、自ら崩れてしまうことが多かった。しかし、今季はどんな状況でも自分の走りをコントロールできるようになった。

本人も「接戦になっても、自分の自信は変わりません」と話すほど。冬季練習の走り込みで中盤以降の走りに自信がついたことに加えて、今年から取り入れているメンタルトレーニングの成果も出ているようだ。

「今季は走るごとに中盤から後半が良くなっていますし、中盤の加速はもう1段階上がりそうなところがある。日本選手権は落ち着いた自分の走りをして競り勝ちたいなと思います」と桐生。6月下旬の日本選手権では大学1年時以来となる5年ぶりの優勝を狙っている。

一方の小池は「3位以内に入れず、悔しい気持ちが先行しています」と話したが、自己ベストを10秒17から10秒04(日本歴代7位)に大幅短縮。「理想に近いレースができましたね。トップスピードが上がったことと、特に後半部分は自分の強みが出せたので、200mにつながるんじゃないかなと思います」と笑顔を見せた。

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