大迫傑がSNSで訴えた問題は正論か? 日本陸連が示すべき道

男子マラソン日本記録保持者の大迫傑(ナイキ・オレゴン・プロジェクト)のツイートがメディアを賑わせている。何が〝問題〟になっているのか。

日本選手権1万mに「推薦枠」での出場を願い出たが、却下され、その理由に憤慨しているのだ。大迫は自身のツイッターで、「陸連強化委員からの『大迫くんが日本選手権でいい走りをするとそれに負けた選手のランキングが下がり、不平不満が出るから』という理由でした。すごい理由だな。笑笑」とつぶやいている。

大迫のツイートを受けて、日本陸連の河野匡長距離・マラソンディレクターはアジア選手権(カタール・ドーハ)で取材に応じ、「強化推薦について誤解があったのではないか。大迫君より速いタイムの選手もいる。その選手たちに説明がつかない。大迫君より記録上位の選手がいる限り実績があっても推薦という形にはなり得ない」と推薦を見送った理由を語っている。大迫側から申請についての話があったのは4月上旬。強化担当者らと相談したうえで、「最終的には推薦は無理です、というメールを昨日(22日)送りました」と説明した。

そこで日本選手権1万mの大会要項を確認してみると、「参加資格」については、以下のように記されている(重要部分のみを抜粋)。

(1)第102回日本陸上競技選手権大会の優勝者。
(2)参加標準記録A(28分20秒00)を突破した競技者。
(3)第102回日本陸上競技選手権大会クロスカントリー競走で下記の成績を収めた競技者。
   ①シニア男子10kmの優勝者。
   ②シニア男子10kmの第2位、第3位の競技者で、男子10000mの参加標準記録B(28分45秒00)を満たした競技者。
(4)・本連盟強化委員会が特に推薦する本連盟登録競技者。
   ・開催陸上競技協会が推薦し、本連盟強化委員会が承認する競技者。

現時点で上記の条件を照らし合わせてみると、次のようになる。(1)の該当者は大六野秀畝(旭化成)で、(2)は大六野を含め、20名が突破している。(3)の①は坂東悠汰(富士通)、②は田村友佑(黒崎播磨)が該当。現時点で合計22名がエントリー資格を持っていることになる。

そして、「上記の参加資格を有する競技者で男女各30名に満たなかった場合、 参加標準記録に達しなかった参加標準記録有効期間の記録上位者から追加する場合がある」という条文もある。有効期限内のタイムでいうと、大迫(28分26秒41)は27番目。有資格記録では大迫より下の坂東と田村が出場権を得たため、大迫の〝優先順位〟は29番目に下がったが、〝圏内〟につけているともいえる。大迫は自分が推薦資格を得られると考えてもおかしくないだろう。

ということは、日本陸連側の〝説明不足〟ではないだろうか。

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