スポーツライターは100年後も生き残る仕事なのか!?

こんにちは、MYRYSSIです。今回のテーマは「スポーツライターとAI」です。この記事はスポーツライター志望の学生も読んでくださっているかと思うので、一職業としてのスポーツライターについて考えてみたいと思います。

先に言っておきますが、AIについての専門知識はありません。

「AIに取って代わられる仕事」について、ここ数年でメディアに取り上げられることが増えました。実際のところでも事務職などのAI化に向けた新卒採用人数を減らす企業もでてきています。

では、スポーツライターはどうでしょうか? 個人的には、スポーツライターはAIに取って代わられないと思っています。ただ、まったくAIが入る隙はないとは思っていません。

その理由は、一言でいえば「人間の動きを正確にAIが描写できると思えないから」。もう少し具体的に言うと、目視でないと表現できないことが多いから。わかりやすい例として、アーティスティックスイミング(以下:AS)を挙げます。昨年までシンクロナイズドスイミングと呼ばれていた競技です。

ASは技の完成度はもちろん、チームやペアでの同調性や芸術性など、AIが評価して記事に書き起こすのはほぼ不可能。水面から顔や手が出たかどうかの判別はできても、高く上げた手の指先はまっすぐ伸ばしているのかどうか、顔を上げた選手の表情がどうだったかなどは判別できないでしょう。

ほかの競技はどうでしょうか。バスケットボールでのトラベリングの判定や、サッカーでの誰がシュートして…といったところはAIでもわかるかもしれません。でもシュート前の目線でのフェイントや、PKを獲得した転倒が意図的なものかどうかはわからないでしょう。まあ転倒が意図的だったところで記事に明記はしませんが、匂わせるような書き方もできなくなります。

逆に比較的AIと相性がよさそうなのは、陸上競技や水泳などの個人種目です。試合展開を記事にするだけでなく試合途中の中間計測なども正確に測ることができるので、大まかな展開はAIが書き起こして細かいところを人間のスポーツライターが修正するような書き方が誕生するかもしれません。

AIが試合展開を人間同様に描写できるかどうかは別として、AIに取って代わられるとすればライター独自の視点がなくなります。各社とも最新の情報を常にAIに読ませようとするので、各社のAIの情報量や思考に違いがなくなるからです。どのスポーツ新聞も専門誌もネットメディアも一字一句違わない文章が並ぶことになるでしょう。メディアごとの独自色を出そうとすると独占取材や人間のライターの記事が必要になります。

…とここまでAIとスポーツライターについて考えてみましたが、結局のところ将来どうなるかはわかりません。10年前のiPhone3が日本に上陸したばかりの頃のわたしたちが今の生活を予想できなかったように、AIはわたしの予想の遥か上を行くと思います。

AIに取って代わられようと代わられまいと、スポーツライターが自分のフィルターを通して記事を書くことの大切さは変わりません。むしろ一番大事なところだと思います。

MYRYSSIの前回投稿(毎月25日更新)

●MYRYSSI 1993年生まれ、東京都出身。学生時代に夢見ていたスポーツライターを諦めきれず脱サラしちゃった新米スポーツライター。スポーツ経験は小学校時代のスイミングと中学時代の陸上競技部だけ。長座体前屈の自己ベストは38.6cm(高3)。