ネットの原稿料は安くていいのか? ライターという職業はもうダメかもしれない。

原稿料の価格破壊が止まらない。その理由は明確だ。雑誌が売れない。すべての根源はそこにある。では、「雑誌が売れない」と、ライターにどう影響するのか。

①制作予算が削られる→原稿料が下がる
②雑誌が休刊・廃刊→ライターの仕事も消滅する
③雑誌がオンラインに移行→原稿料がネット価格になる

主に上記に挙げた3つの理由で、原稿料はどんどんと下がっている。出版科学研究所の調査によれば、雑誌の販売冊数は1995年がピーク。39億1,060万冊だったが、2016年には13億5,990万冊とほぼ3分の1になった。

雑誌が売れないのは、インターネットの普及が大きい。しかし、近年は出版社もネット媒体に力を入れているわけで、そこにライターのジレンマがある。上記の③が問題なのだ。

看板雑誌を持つ老舗出版社のオンラインの仕事をしたとき、編集者から「ネットなんで安くてすいません」という言葉を聞いたとき、唖然とした。紙媒体を主とする出版社の方に聞きたい。オンラインの編集部に異動したら給料は「ネット価格」になるのか、と。なぜ、ライターだけが同じ業務をしているのに、原稿料が下がらないといけないのか。

ちなみにメジャーなネット媒体でも原稿料は1本15,000~20,000円ほどだ。しかも、どれだけ書いても値段は変わらない。週刊誌の原稿料と比べて、実感としては4分の1くらいになる。

それでいて紙媒体で書く以上に、ネット媒体の方が筆者にかかってくる負担は大きい。編集者があおり気味のタイトルをつけることも少なくないし、情報の間違い、考え方の相違があれば、筆者のSNSなどに「指摘」の域を超えるような、誹謗中傷の言葉を浴びせられることもあるからだ。

それに記事をコピペされることも少なくない。ほとんど丸ごとパクられ、某まとめサイトや個人ブログなどに利用されることはよくある。では、なぜライターがネット媒体に寄稿するのか。それは〝影響力〟があるからだ。ネットの場合、媒体にもよるが、「読まれている感」は雑誌以上にある。

特に速報性が求められるスポーツの分野は、タイムラグが生じる紙媒体よりも、即時にUPすることができるネット媒体の方が相性はいい。そして、現在は仕事の大半がネット媒体になりつつある。

安い原稿料で多くの記事を書き続けるか。もしくは売れる本を書く。極端にいえば、ライターが稼ぐにはこの2通りしかない。もう特定の雑誌に頼ってはいけない時代だと思う。

いや、もうひとつあった。ブログなど自分のメディアを作り、マネタイズする方法だ。そのためにはいかに自分をブランディングしていくのか。ヤフトピに掲載されるような記事を量産するか、ベストセラーを書くか。やはり、この2つがポイントになってくる。ライターの戦いに終わりはなさそうだ。